5年前、今治市内で同僚の女性を殺害したとして、殺人などの罪に問われている男の差し戻し審で、検察側は無期懲役を求刑しました。

起訴状などによりますと、運送会社で勤務していた松山市山越の元トラック運転手・西原崇被告39歳は、2018年2月、今治市内の配送先で同僚の女性の首を締めてわいせつな行為をした上で殺害したとして、殺人と強制わいせつ致死の罪に問われています。

3日松山地裁で開かれた差し戻しの裁判で、検察側は、「性犯罪を伴う自己中心的な犯行。強い殺意があり残忍」などと指摘し、無期懲役を求刑しました。

一方、弁護側は、強制わいせつ致死については成立しないと主張。軽度の知的障害の影響があり感情制御が難しかったとして、懲役15、6年が相当と述べました。裁判は3日で結審し、今月10日に判決が言い渡されます。

この事件を巡っては、松山地裁が2018年に懲役19年の判決を言い渡していますが、翌年、高松高裁が、事実誤認を理由に、一審判決を破棄して審理をやりなおすよう命じています。