アメリカのブリンケン国務長官とロシアのラブロフ外相が2日、短時間、対面で話をしました。2人の接触はロシアのウクライナ侵攻が始まって以降、初めてです。

ブリンケン国務長官
「国連の会合やG20外相会議で多くの国が訴えたことをラブロフ外相に伝えました。『この侵略戦争をやめろ』と」

ブリンケン国務長官はG20外相会議が開かれたインドのニューデリーで2日、ロシアのラブロフ外相と短時間、話をしたことを明らかにしました。

この中で、ブリンケン長官はウクライナが示している10項目の和平案に基づく外交交渉をアメリカが支持する姿勢を示すとともに、ロシアのプーチン大統領は和平案に全く関心を示さず、暴力を強化していると指摘。和平の実現に向けて、外交交渉に応じるよう呼びかけたということです。

また、米ロの核軍縮の枠組み「新START」=新戦略兵器削減条約の履行停止を撤回するよう強く求めたほか、ロシアで拘束されているアメリカ人の解放を求めたということです。

両者の対面での接触は去年2月のロシアのウクライナ侵攻開始以降、初めてですが、アメリカ国務省高官によりますと、2人の会話は10分に満たない短い時間だったということです。