福岡県の老舗旅館が大浴場の湯の取り替えを年に2回しか行っていなかった問題です。社長は「レジオネラ菌がたいした菌ではないという認識だった」と釈明しました。

1865年創業で昭和天皇が宿泊したこともある、福岡県筑紫野市の二日市温泉「大丸別荘」。

福岡県の条例で週に1回以上すべてを取り替える必要があった大浴場の湯を年に2回の休館日にしか交換せず、消毒用の塩素の注入も怠っていました。

去年11月に保健所が実施した抜き打ち検査では、最大で基準値の3700倍のレジオネラ菌が検出されています。

大丸別荘 山田真社長
「レジオネラ菌がたいした菌ではないという認識。1日だいたい100トンばかりのお湯を浴槽に入れておりますので、水質はかなりいいだろうと。塩素を注入しなかったのは、塩素のにおいが嫌いだったという身勝手な理由」

また、去年8月の問題発覚当時、保健所の聞き取りに対し「湯の交換などは適正だった」などと虚偽の回答をしたことについては…。

大丸別荘 山田真社長
「検査に合格したいということで。(Q.サンプルを取る時だけ塩素を入れる?)結果としてそういうことになりますね。偽装と言えば偽装になるんでしょうね」

大丸別荘の山田真社長は、発覚した不正と保健所への虚偽の回答について、自身の指示だったことも明らかにした上で問題の収束後に退任する意向を示しています。