日韓最大の懸案、いわゆる「徴用工問題」をめぐり、韓国政府と訴訟の原告らの非公開の会合が行われました。解決に向けた動きは加速するのでしょうか。
記者
「原告たちが会場に向かいます」
非公開で行われた「徴用工」訴訟の原告らと韓国政府の会合。朴振外相も参加しました。
韓国 朴振外相
「意見を傾聴し、望ましい解決方案を用意するために私が直接来た」
政府傘下の財団が日本企業の賠償金支払いを肩代わりする解決案に理解を求めたとみられます。
これまでに勝訴が確定した原告は14人ですが、政府案を受け入れる動きは広がるのか。私たちは先週末、原告側の一人を取材しました。
原告の父親から裁判を引き継いだ イ・ギュメさん(72)
「韓国政府で基金を集めて解決してあげたいが、受け取りますか、受け取りませんかと言われました」
原告だった父親から裁判を引き継いだイ・ギュメさん。外務省局長らが水面下で“意思の確認に最近訪れた”と明かしました。
イ・ギュメさん
「深い謝罪でなくても“あれこれあってすまない”と、企業が一言でも言ってくれれば」
こう話しますが、今の気持ちは。
イ・ギュメさん
「20年間裁判をしてきました。私は早く終わらせたいし、とても疲れました。国と国の間の問題も解決されればと、そういう気持ち」
こうした“容認論”もある一方で。
原告 ヤン·クムドクさん(93)
「死ぬまでに謝罪を受けるのが重要で、今まで生きるのが悔しくて死にそうでした」
ヤンさんら一部の原告は、日本企業による直接の賠償や謝罪を求め、政府案に強く反発。きょうの会合にも参加しませんでした。
韓国 朴振外相
「真剣に国を心配する意見も多く出ました。この問題が一段落することを願うご遺族の言葉にも深く共感しました」
一方、原告側の弁護士は先ほど、肩代わり案への賛成・反対が2人ずついたことを明らかにしました。
韓国政府関係者は「5月に広島で行われるG7首脳会議に合わせた尹大統領の訪日も視野に入っている」として、原告らの説得を急ぎたい考えです。
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