西日本の大会にダブルスで出場し、県勢初の優勝を飾った小学生女子ソフトテニスプレーヤー、周南市の家入 天選手。10大会以上で優勝するなど、山口県内で期待の選手なんです。

ペアとの友情、そしてその先の目標を取材しました。

徳山ジュニアソフトテニスクラブに所属する小学6年生、家入 天(いえいり てん)選手です。

去年10月、県勢初の快挙を成し遂げました。

「西日本小学生ソフトテニス選手権」に岩国STCキッズ所属の5年生、野上怜奈選手とペアで出場。

見事、優勝。

西日本の頂点に立ちました。

クラブを指導して40年の橋口敏秋監督は家入・野上ペアの戦いぶりに舌を巻きます。

徳山ジュニアソフトテニスクラブ 橋口敏秋監督
「普通は壮絶なラリーの応酬のファイナルゲームで1点でどう転ぶかわからない形になるんですけど、この子の試合は『私たちが勝って当然です』という試合でしたね」

強さの秘けつの1つはコントロール。

正確でキレのある球で相手を揺さぶります。

6年生になってからの県大会や全国大会で10回以上優勝。

今注目のソフトテニスプレーヤーなんです。

そんな家入選手が競技を始めたのは幼稚園のころ。

3つ上の兄の影響でした。

もちろん、始めから勝てたわけではありません。

徳山ジュニアソフトテニスクラブ 家入 天選手
「自分が悔しかった事が多かったからうれしい事も増えたと思うので自分が1年生の時に出たかった試合(全国大会)に出られなかったのが悔しかったので、次の試合は絶対出られるように一生懸命練習していい結果が残せるようになりました。」

上達を支えたのは負けず嫌いな性格です。
小学2年から5年まで、県大会で優勝。
自宅の階段には数え切れないほどの賞状やトロフィーが並んでいます。

ダブルスのペア、野上選手と出会ったのは、小学3年生のころ。

野上選手は家入選手のテニスを見て競技を始めました。所属は別でしたが、合同練習で交流を深めるうちに「2人で全国を目指したい」と思うようになりました。

岩国STCキッズ 野上怜奈選手
「(家入選手は)他のペアの子とも1位を取ったりしてるから、本当にこの子と組んでもいいのかなというプレッシャーがありました」

練習以外にもお互いの家に泊まったり一緒に遊んだりと仲のよいペアです。

それが結果にもつながっていました。

しかし・・・

野上怜奈選手
「天ちゃんと離れるのは悲しいけどまたどこかで組めたら組みたいし」

家入選手は3月に卒業。

3年間戦ってきたペアも解散します。

家入 天選手
「(またペアを)組みたいって言ってもらえるのはとてもうれしいし自分もまた怜ちゃんと一緒に組みたいなって思います」

家入選手は市内の中学校に進学し、クラブでテニスを続けます。

将来の夢は…。

「日本だけじゃなくて世界の人にも通用するテニスプレーヤーになって人に笑顔を与えられる人になりたいからです」

新たなステップを踏もうとしている家入選手。

大きな目標に向かって、きょうもラケットを振ります。