旅行をしながら地域産業の手伝いをする「おてつたび」という事業が注目されています。農作業の人手不足解消にむけて、大分県宇佐市で実施されました。
大分県内有数のブドウの産地、宇佐市安心院町のブドウ農場を先週末、訪れたのは10代から30代までの男女6人です。
(ドリームファーマーズJAPAN・安部元昭代表取締役)「今、棚の上にぶどうの枝があると思うんですけど、これを棚の下にしてほしい」
神奈川や京都など全国から集まった6人は「おてつたび」の利用者です。「おてつたび」とは仕事と旅行の両立をコンセプトに人手不足の地域事業者と働きながら旅をしたい人をつなぐマッチング事業です。
参加者は今回、時給制でブドウの栽培管理作業を行いました。
(安部元昭代表取締役)「この芽の先端側にキズを入れます。ここからブドウの芽が出やすくなる」
(参加者)「ブドウを作るのにこんな作業があるのを知らなかったです」「全国各地の特産品とか文化に触れながら、仕事もできて、それプラス旅もできるというのはとてもいい」
宇佐市は、このサービスで人手不足の解消に加え、街の魅力発信につなげようと今回の企画を実施。参加者には飛行機での移動費を2万円補助するなど受け入れをサポートしました。今回初めておてつたびを利用した事業者もそのメリットを感じています。
(ドリームファーマーズJAPAN・安部元昭代表取締役)「季節で忙しい時期があるので、その時期だけ人を集めるっていうのが、やっぱり地方の中では難しくなってきている中で、都心部から来てくれるっていうのはものすごく助かります。地元の魅力を発信してもらえるっていうところもプラスされて、いい効果が期待できると思います」
今や利用者が3万人を超えている「おてつたび」街の産業や観光を活性化させる新たなサービスとして今後も広がりを見せそうです。