赤い町並みで知られる岡山県高梁市成羽町の吹屋地区に、新たな文化施設「日本遺産センター」がオープンしました。

「ジャパンレッド」として多くの人を魅了してきた吹屋地区の「ベンガラ」、新たな魅力を伝える発信地として期待されます。


高梁市成羽町の旧吹屋小学校にオープンした「日本遺産センター」です。


吹屋地区で江戸時代から昭和にかけて生産された赤色の顔料「ベンガラ」は、全国の建築物や工芸品に使用され、吹屋地区は2020年に「ジャパンレッド発祥の地」として文化庁の日本遺産に認定されました。



日本遺産センターでは、吹屋地区のベンガラ生産の歴史を伝える資料や、当時栄えた町並みの様子がパネルなどで紹介されています。

こちらは(画像参照)明治時代の吹屋地区で、ベンガラの出荷を描いた様子です。


(高梁市教育委員会 田村啓介さん)「現在で言いますと、ポスター・チラシにあたるものです。東京・大阪・京都、さらに九州と全国に出荷されている様子が見てとれます」

別のコーナーには、ベンガラの原料となる「硫化鉄鋼石」の採掘に使用されていた機材が並びます。

(佐藤訓通記者 リポート)「当時鉱山で使われていた削岩機です」



「こちらにあるQRコードをスマートフォンで読み取ると、収録された削岩機の実際の音を聴くことができます」

(訪れた人)「細かい展示もされているので、勉強できて楽しいです」

(近藤隆則 高梁市長)「赤色の町がどうしてできたのかを分かりやすく説明しているので、より深くこの街を知ってもらえれば」

日本を象徴する赤色「ジャパンレッド」として多くの人々を魅了してきた、吹屋地区の「ベンガラ」です。日本遺産センターは、新たな吹屋地区の魅力の発進地として期待が寄せられます。