あす(24日)で、ロシアによるウクライナ侵攻から1年です。戦争終結の見通しが立たない中、当初から支援を続ける岡山市の国際医療ボランティア団体「AMDA」が、1年を振り返る活動報告会を行いました。
会場から聞こえてきたのは「悪化する状況」と、広まる「支援疲れ」への危惧でした。

(医師・吉田純さん:ハンガリーに派遣)「『1年経ったんだな』というのが、ちょっと驚きの時間の流れですけれども、1年経ってもまだ状況が変わっていない。状況はひどくなっている」

活動報告をしたのは、岡山市に本部を置く国際医療ボランティア団体「AMDA」です。AMDAは昨年(2022年)3月から、隣国・ハンガリーのウクライナとの国境近くなどに、医師や看護師ら14人を派遣。医療や食糧、生活用品などを継続的に支援しています。長期化しているウクライナ侵攻に、大きな懸念があるといいます。

(AMDA菅波茂理事長)「ヨーロッパが『支援疲れ』をしてきている。金銭的な問題もありますし、何十万人という被災者の方を受け入れるのはものすごい負担になる。したがって、ウクライナの人たちは大変ですけれども、それを受け入れている国々も大変になってきている」

「支援疲れ」が叫ばれる中、支援の輪をつないでいくにはどうすればいいのか。。。

ウクライナ避難民の総数は約1884万人。日本では2302人が戦火を逃れて生活しています。岡山・香川にもいる避難民。改めて「現状への理解」と「支え合いの精神」が求められているといいます。

(医師・吉田純さん:ハンガリーに派遣)「支援の中にもいろいろな『段階』や『レベル』があると思う。専門的な知識や技術がないとできないものもありますが、そもそもは『人と人とが助け合って、コミュニティの中で生きていくこと』自体が、支援の根本としてあるべきではないのかと思うので、新しくコミュニティに来られた方と一緒に楽しく生活できるように、お互いに気を配っていければ」

この1年、岡山・香川でもウクライナの避難民を受け入れてきました。岡山県は岡山市・倉敷市・総社市の3市に計10世帯12人を、香川県は高松市に1人を受け入れていて、公表分に限っても、岡山・香川で13人になります。