戦火を逃れ、ウクライナから日本にやってきた高校生がいます。ジグノフ・イェホールさんです。母国で家族や友人が戦争に巻き込まれるなか、1人、日本にやって来たイェホールさん。17歳の青年が抱える思いを取材しました。

不安と期待入り混じる17歳
昨年12月、ウクライナの首都キーウから来日したジグノフ・イェホールさん(17)。いま、岡山学芸館高校で、ずっと学びたかったという日本語を学んでいます。
日本に来て約2か月。大好きになった日本語の言葉があります。
(イェホールさん)「『未来』。すごくいい音」

期待と不安が混ざりあった17歳の未来。

(イェホールさん)「未来に何かがある、何があるかは分かりません」
3か月前、単身岡山にやってきた「理由」

一年前からふるさとを襲い続けているロシアからのミサイル攻撃。
(イェホールさん)「子供の頃から人生を過ごすはずの場所が、戦火になるとは思わなかった。想像をはるかに超えるものでした」
高校卒業後、日本への留学を希望していたイェホールさん。まさか戦争に巻き込まれるとは思いもしませんでした。
(イェホールさん)「戦争が始まる前は、日本の語学学校に行って、日本の大学で勉強する計画だったけど、戦争が始まってしまい僕の計画は壊れてしまいました」

気が付くと、留学生を受け入れている日本の高校にメールを送っていました。単身、国外に避難することに家族は当初戸惑いましたが、夢を追うことができればと背中を押してくれました。
戸惑いを隠せない ウクライナの日常とのギャップ

(イェホールさん)「(ウクライナでは)学生が掃除しません。でもたぶん、掃除は大切、面白い」
ー掃除は好きですか?
(イェホールさん)「掃除、好きじゃないけど面白い」
ただ、ふるさととあまりに違う日常。戸惑いを隠せないときもあるといいます。

(同じクラスの生徒)「友達の話になると悲しそうな顔を浮かべたりとか、父母の話をすると会いたいなという顔・表情をしているので」