山口県岩国市玖珂町で、先月から住民がサルに襲われる被害が続いています。
しだいに凶暴化しているかのようなサルに住民は不安を募らせています。
木の上で、勢いよく枝を揺らすサル。

こちらの映像では、山から下りてきて箱わなに入り、周囲を気にしながらもエサのミカンをちゃっかり手に入れる姿が確認できます。

岩国市玖珂町阿山北地区。
215世帯462人が住む集落です。
もともと数匹のサルが住み着いていたそうですが、先月から凶暴化して人を襲うようになりました。
これまでに6人が病院を受診するケガをしました。

先月サルにかまれる
「(畑に)大根を取りに行って引きよったんですよ。で何の気なしにかがんだら後ろおったの知らんかってだましにパッとやられてからね。なんか外に出るのがそれで怖くなってからね。畑のほうへいっそ出られんようになったんですね。だいたいこの屋根伝いに山から屋根伝いに来るんですよ」

阿山北地区は、岩国市の山あい。
住宅は、山を背にするように並んでいます。
サルの出没が特に多発しているのは山の斜面に沿った住宅の近くです。
木の陰から下の様子を見ながら屋根伝いに民家に降りてくるそうです。
集落のほとんどの人が「サルを目撃した」「庭に入ってきた」「襲われた」などと目撃情報や体験を話します。

サルが肩に
「玄関のドアがジワーッっと閉まるでしょ。その間に背中にバッと乗ってから。ここ肩の所に来て。それでもやっぱり怖いですよね」
襲われケガ
「ここ(右太もも)やられて足(左ふくらはぎ)も。ちょっと油断してしゃべってたら後ろからガッと来るけーね。網戸も開けるんですよ。腹がたつ。捕まえたっていう報告が欲しい」

岩国市も対策に懸命です。

毎日、午前7時から午後6時すぎまで職員が交代で監視をしています。
被害は、朝早くから午前中に集中しています。
きょうも、パトロールを始めてすぐの午前7時すぎ。
市職員
「あそこおるじゃん丸いのが。あれサルじゃ」中澤記者「あ、これですか・・・あ、いた、いた、いた」職員「2匹いるでしょ左にも」

2匹が木の上にいるのを見つけました。
1匹は背を向けて丸まったままですが、もう1匹は周囲を伺う様子を見せています。
市の職員によると先月は体の大きなサルを含む3匹が出没していましたが、今月に入って大きなサルは見られなくなり、この2匹で行動しているようだということです。
住民の不安は募るばかり。
市は専門業者に依頼して捕獲する準備を進めています。














