おととし2月、石川県野々市市の中学校に通う女子生徒がいじめを苦に自殺した問題。第3者委員会の調査報告書の公表を受けて市議会でも、市教委と学校側に対し体制の見直しを求める声があがっています。

調査報告書によると、おととし2月、野々市市の布水中学校に通っていた当時1年生の女子生徒が、少なくとも12人の生徒から29の項目に及ぶいじめを受けていたことを苦に自殺。女子生徒は学校のアンケートなどでいじめを訴えていたにもかかわらず、学校側は女子生徒が亡くなる9日前に「いじめは解消した」と市の教育委員会に報告していました。

17日開かれた野々市市議会の教育福祉常任委員会では、学校と市教委の対応について、複数の委員から
・遺族とどう向き合うのか
・教員が複数いる目の前でいじめが見逃されたのはおかしい
・いじめた生徒の保護者に対しどう指導するのか
といった指摘が相次ぎました。

向田誠市 委員
「関係のある先生に対する調査、指導を教育委員会は行っているのか?」
市教委 古村充参事
「調査報告書を精査し、当時対応した教員にも現在適切に対応しているところ。今後我々が特に力を入れていかなくてはならないのは、学校でのいじめを見逃さない体制作りだと思っている」

市教委では女子生徒が自殺した後のおととし4月以降、学校から届くいじめの報告書をチェックする人員を1人から3人に増やして対応しているということです。