“尋常じゃない量”のイワシ。網の目合い全てにイワシが突き刺さり、重過ぎて定置網を上げることもできず、ついに壊れてしまいました。富山県氷見市でイワシがとれ過ぎて、漁師が困っているのです。隣の高岡市では2キロにわたって、イワシが打ち上げられました。富山湾に何が起きているのでしょうか?取材をすると、実は40年ほど前にも似たようなことが起きていたことがわかりました。

記者:「波打ち際には大量のイワシが打ちあがっています。あたり一面、すえた臭いが広がっています」

富山県高岡市の松太枝浜に、大量のイワシが打ち上げられました。

イワシは2日前に打ち上げられたとみられていて、今も海岸で異臭を放っていました。

高岡市によりますと、およそ2キロに渡ってイワシが打ち上げられているのが確認されていて、海岸の管理者である県の職員らが撤去作業を進めているということです。

地元の人は…。

地元の住民:「70年生きとるけど、初めて。これは異常現象です」

隣の氷見市では、多すぎるイワシに漁師が途方にくれていました。

氷見市の漁師 曽場慎太郎さん:「漁に早朝でたら網に入っていた。その量が尋常じゃないくらい。どんなくらいっていわれても計測不能な量なんですけど…数十トンから数百トン」

氷見市宇波漁港の漁師、曽場慎太郎さん(24)。
2月7日、定置網に入っていたイワシは、これまで経験がないほどの“尋常ではない量”でした。

漁師 曽場慎太郎さん:「網の目合いにイワシの群れが突っ込んで刺さっている状態です。頭が突き刺さって、体が太いので首をくくった状態になって、この目合い全てですね。ひと目ひと目全部にイワシが突き刺さっちゃって、それで重たくて網をどうしようもできないって言うそういう状態になっています。重さで破れて無理に定置網を操業しようとすると、破れちゃう場合もあります。網の目に刺さったイワシも一本一本抜いてられない、もうどうしようもないので、本当に困っています」

網の目合い1つ1つに全てイワシが刺さっていたのです。引き上げようとしても、あまりの重さに上げられず、ついに定置網が壊れてしまいました。