寒い日が続きますが、ハウス栽培のイチゴは旬を迎えています。そんな中、「夜のイチゴ狩り」に乗り出した農家があります。果たしてその狙いとは…。

小西鼓子アナウンサー:「ビニールハウスが並んでいますが、こんな夜にイチゴ狩りってできるんですかね。ここにはイチゴ狩りって書いてあるんですよ。早速中に入ってみましょう」

富山県小矢部市のビニールハウス。外は真っ暗な午後7時。中に入ると…。

小西アナ:「うわ、すごい」

中は幻想的なイルミネーションに包まれていました。夜にイチゴ狩りを楽しめるその名もナイトイチゴ狩り。

小西アナ:「イルミネーションの中、イチゴ狩りも楽しめるなんて、1度に2度おいしいって感じで最高ですね」

白と青のLEDの光に照らされキラキラ輝くイチゴ。お客さんの目当ては?

来場者:「撮れました」
小西アナ:「わあ、きれい!」

イチゴと光が相まって、インスタ映えする写真が撮れると口コミで広がっているのです。

小西アナ:「夜のイチゴ狩りは初めてですか?」
来場者2人:「初めてです」「光の中で食べられるのが良いかなと思います」

イチゴは狩りは普通、日中に行うものですよね。

園児:「おもしろい形~」

どうして夜のイチゴ狩りを始めたのでしょうか?

宇川農産 宇川純也さん:「この辺には無い雰囲気を味わっていただけるような空間を作りたくて、カップルであったりとか、ご友人でゆっくりイチゴ狩りを楽しんでいただけるような環境ができたらなと思っています」

テーマは「ゆったりとイチゴ狩り」同時に4組までの事前予約制で30分食べ放題。イルミネーションのもと、イチゴ狩りを楽しむことができるのは県内でここだけだと言います。

晴れる日が少ない富山県ですが日照時間が少なくても育ちやすい「やよいひめ」と「あき姫」、「紅ほっぺ」を栽培しています。

小西アナ:「これ赤いですね。これにしよう。甘い!なんだか日中食べるイチゴよりも甘い気がします」

宇川さんによるとイチゴは、暖かい日中に比べ気温が下がる夜は実が引き締まり、甘く感じるといいます。

客:「おいしい」

夜にイチゴ狩りができると評判を呼んで売り上げは伸びたといいます。その一方、頭の痛い問題も。

宇川農産 宇川純也さん:「こちらが暖房機です。夜も暖房をたかなきゃいけないものでその分コストがかかっています」

通常、夜間はイチゴの根の部分だけを暖めればいいのですが、ビニールハウス全体を暖めるには1日灯油36リットルが余計に必要だといいます。

原油価格の高騰でおよそ3年前は一日3000円弱だった燃料費は4000円台に…。

宇川農産 宇川純也さん:「できるだけお客様にはご負担いただかないような形で努力はしていますがこの先の値上がりの具合によってはちょっと中々同じ料金でご提供できない可能性も出てくるかな。ただ上げるにしても出来るだけ大人の負担をいただいてお子様の料金はそのまま据え置きにしたい」

多くの人にイチゴ狩りを楽しんでもらいたいと、今年は料金据え置きで頑張りたいといいます。

見ても楽しい食べてもおいしいナイトイチゴ狩り。素敵なイルミネーションのもといただくイチゴはちょっぴり贅沢な味がします。