静岡県立静岡がんセンターは、早期の胃がんの手術後に患者が死亡した医療事故があったと発表し、謝罪しました。遺族とは2,400万円余りの賠償金を支払うことで和解が成立しています。

静岡県立静岡がんセンターでの手術後に死亡したのは、静岡県東部地域に住む80代の男性です。男性は2021年8月、早期の胃がんを内視鏡で切除する手術を受け、その後、39度台の熱や自分がどこにいるのかわからないといった「せん妄」の症状がみられました。

病院は入院による環境の変化などが原因と判断して退院させましたが、男性は翌日、死亡しました。感染による敗血症で多臓器不全に至った可能性が高いということです。十分な検査を行わず、他の疾患の可能性を考慮しなかったことなどに、病院側の落ち度があるとして、遺族に2,400万円余りの賠償金を払うことで2022年12月、和解が成立しました。