価格の優等生といわれる卵ですが、値上がりが止まりません。1月の卵1キロあたりの平均価格は120円から170円前後を推移していましたが、ことしは急上昇して280円。その後も価格はあがり、7日発表された価格は325円と過去最高を更新しました。なぜこんなにも上がっているのか。生産者や販売店は厳しい状況を強いられています。

とやま生活共同組合みなみ店 村田直広店長:「今までは頑張ってきましたが、ちょっと、さすがにここまでくるとなかなか厳しい状況です」
富山市のスーパーマーケットでは、扱っている3社の卵の仕入れ値が年末ごろから急上昇し、1パックあたり10円から30円値上げしました。

今のところ売り上げに影響はありませんが、週に1回行っていた「特売」ができなくなり、このあとの「買い控え」を心配しています。

とやま生活共同組合みなみ店 村田直広店長:「店側もあんまり値段を上げたくないというか、もともとそんなに高く販売している商品ではないので、目一杯、価格の面では努力してなるべく値上げは抑えたいなという気持ちはあります」

JA全農たまごによりますと卵1キロあたりの平均価格は去年10月ごろからこれまでにない上昇をみせ、7日の発表では325円とこれまでもっとも高かった去年12月の300円を大きく超えて、過去最高を更新しました。(価格は東京のもの)

卵の価格はなぜ、ここまで上がっているのか。養鶏業者は…。

仁光園 島哲哉社長:「エサが高くてニワトリの数を減らしていたと。それにプラスこの歴史的な鳥インフルエンザの大発生、大流行があったと、この2つが要因で卵が全国的に足りなくなった」

ひと月におよそ110トンの卵を出荷する小矢部市の仁光園(にこうえん)では、ウクライナ情勢などによるエサの価格高騰で、ひと月1600万円ほどだったエサ代がおよそ2000万円に…。
エサ代を抑えるためににわとりの飼育数を減らし、卵の販売価格は去年のおよそ1・5倍に引き上げています。

一方、鳥インフルエンザによる殺処分で全国的に卵が不足しているため、注文は増えているといいますが…。

仁光園 島哲哉社長:「電気代ですとか燃料費、人件費も今上がってもきているので、そういうことから考えると非常に続けていくのが厳しいなっていう」
今後が見通せないなかで、にわとりを増やすこともできず、経営回復も見込めないのが現状です。

仁光園 島哲哉社長:「なるべくできるだけニワトリを長く大事に飼って、「私らができることを一生懸命やりたいなと考えています」