岡山県倉敷市の70代の女性が、去年(2022年)12月から今年1月にかけ、総額約4200万円の特殊詐欺被害にあったことが分かりました。

岡山県警によりますと、女性は住宅メーカーの社員を名乗る男から電話で、「老人ホームに入居できるが、入居しないなら、入りたい人がいるのであなたの名義を貸してほしい」と言われ、善意で名義を貸しました。

すると今度は、介護施設の職員を名乗る男から「他人名義での契約は犯罪になる」、「解決するためには金が必要」などと言われました。
女性は犯罪者になるかもしれないという恐怖心から、男らの指示で複数回に渡り、現金を宅急便で送るなどしたということです。
この詐欺グループはまだ逮捕されていません。

岡山県内で今年1月に発生した特殊詐欺の被害総額は約6060万円と、去年の1月に比べ、約3倍に増えています。
被害者は高齢女性が多く、全体の約8割が自宅の固定電話に電話がかかってきて被害にあっているということです。
岡山県警は「固定電話を利用している場合は、留守番電話機能を活用するなどして犯人と直接会話しないようにほしい」と注意を呼び掛けています。