再編問題が浮上しているJR芸備線に関して、沿線の岡山・広島両県による利用状況の聞き取りが行われました。JRからは「会社発足以降、一部区間で利用者が9割以上減る」など、ローカル鉄道の厳しい現状が示されました。

岡山市で行われたヒアリングには、岡山・広島両県とJR西日本、また新見市などの沿線自治体が参加しました。JR芸備線の一部区間では、利用者の減少により、路線の維持が厳しくなっていて、沿線自治体とJRによる話し合いが続けられています。

きょう(1日)の聞き取りで、JR側からは
・会社発足以来、区間の利用者が92%減少
・周辺住民も8割近くが自家用車を利用していて、
鉄道の役割を発揮しにくいと説明しました。
これに対し、両県はあくまで「利用促進を前提に話し合いを続けたい」と述べ、利用者の特徴など、さらなる情報提供を求めました。

(岡山県県民生活部 池永 亘 部長)「これからも利用促進であるとか、色々なことをやって維持していく前提でわれわれは考えている」
JRは、話し合いの場を持てたことに感謝の意を示した一方で、利用促進にとどまらない議論に期待を示しました。

(JR西日本地域共生部 飯田 稔督 次長)「こういった議論を深めることで、持続可能な交通体系の実現に向けて議論していくように進めばいい」
自治体とJRでは、今後もヒアリングを継続し、双方の意見交換を図っていきたいとしています。