JR西日本は、来年度(2023年度)に岡山・備後エリアに順次導入していく予定の新型車両の報道公開を行いました。同エリアに新型車両が導入されるのは、2003年以来20年ぶりです。

大阪府東大阪市の近畿車両本社で、報道陣に新型車両「227系500番代」がお披露目されました。

車両の愛称は、約1200件の応募の中から選ばれた「Urara(うらら)」で、「OKAYAMA Model 227 series」のロゴマークが車体に掲出されています。

車両に施されたラインなどの色は、沿線の「岡山の桃」「福山のバラ」「尾道の桜」などをイメージした暖色のピンク色で、デザインコンセプトを「豊饒」「穏和」とを合わせた『豊穏の彩(ほうおんのいろどり)』と掲げています。


また利便性の向上を目指し、出入り口付近のスペースをこれまでより拡大したほか、ドアの上部には岡山エリアで初となる、2か国語での行き先案内を行う情報表示装置を設置しました。

さらに安全対策として、いずれも岡山エリアでは初となる、「衝撃吸収構造」「先頭車間転落防止ホロ」「戸挟み検知装置」「運転士異常時列車停止装置」を導入しています。
2023年2月現在、岡山・備後エリアを走る近郊型電車は、1975年~1986年にかけて新製された「113系」「115系」「117系」が主力となっています。


いずれも国鉄時代に作られた車両で、JR西日本岡山支社は去年の「岡山デスティネーションキャンペーン」で、それを逆手にとって「国鉄車両の聖地」を掲げ観光客の誘致を図っていました。

JR西日本によりますと、岡山・備後エリアに新型車両が導入されるのは、2003年にJR瀬戸大橋線に「223系マリンライナー」が導入されて以来、20年ぶりだということです。

227系は2023年度から計101両を導入する予定で、「2両」「3両」の2パターンを基本とし、組み合わせで「2」「3」「2+2」「2+3」「2+2+2」「3+3」「2+2+3」「3+3+2」両の2両~8両編成で運行します。
なおJR西日本中国統括本部によりますと、岡山支社所属の3分の1の車両が国鉄車両から227系に置き換わる見込みだということです。