五ノ井さんは30日の会見で、「加害者側と意見の食い違いがあり真実を明らかにしたい」と提訴に至ったいきさつを話しました。
また、五ノ井さんは、国に対しても性的被害の申し出を受けたにもかかわらず、再発防止を怠ったなどとして200万円の賠償を求める訴えを起こしました。
【以下 記者会見の質疑応答概要】
「このままではハラスメント根絶は不可能」
Q.民事訴訟に踏み切った理由は?
A.正直、私は裁判もしたことないし、弁護士さんや、誰かと争うことに本当に抵抗がありました。できることなら私としては戦う選択をしたくなかったんですが、去年の12月ごろに相手側に回答書というのをお願いしたけれど、今もまだ返ってきていない状況で、本当に反省しているのかどうかが伝わらないというか、反省していないと感じたし、このままではハラスメント等の根絶というのは不可能なんじゃないかと思う。
提訴にあたって色んな声があると思うんですが、私は東日本大震災で自衛隊の方々に助けていただいたので、そこはいつまで経っても感謝の気持ちは忘れていませんし、自衛隊が今でも好きです。
好きな自衛隊を辞めざるを得なかった、私はたくさんのものを失っているので、その責任というのをしっかり取っていただきたいと思う。
国は「調査をおろそかにした責任あるのでは」
Q.国も責任を取ってもらうというのはどういう思いがある?
A.国に対しては、私が被害を申告したときに、もっときちんと調査をしていただければ、私も退職をしないで今も自衛官として勤務できたと思っているので、そういう調査をおろそかにした責任というのはあるのではと思っています。
Q.裁判を通じて明らかにしたいこと、今後変えたいことは?
A.今回の裁判については、私だけの問題というよりかは自衛隊内でハラスメントがあるというのが事実なので、もっと一人一人が大切にされて正しい正義感を持った隊員や組織になってほしいと思うので、そのためにもこの戦いというのは、オープンにして明確にする必要がある。相手の主張や私の主張を伝えて真実を明らかにしたい。