今回の「最強寒波」は、県内の漁業に深刻なダメージを与えています。

記者「きのうの強風の影響でノリ網が絡まり、収穫ができない状態になっているということです」

県漁連によりますと、今回の寒波によって県内でノリの養殖を行っている16漁協のうち15漁協でノリ網を支えている柱が折れたり倒れたりする被害が確認されたということです。

県漁連関係者「ここが再起不能の場所です。一番被害が大きいところ。ノリ網なんかなかでしょ、吹き荒れてしまって」

ノリの生産をめぐっては、寒波の前の時点で赤潮や雨が少なかったことによる
生育不足で不作が懸念され、今シーズンの入札会への出品も前年の6割程度に留まっていました。

漁協関係者は「それでもようやく回復の兆しが見えてきたところだった」と肩を落とします。

小島漁協 吉本 勢治 組合長「色がよくなった、量も伸びた、値段もいいし、これで勝負だなと思った矢先ですよ。もうがっくりですよね」

最大の課題は壊れた支柱や網の修繕費用です。県漁連は約半数の設備が修復不可能な状態で、収穫量は少なくとも2割から3割は減少するとみています。

吉本組合長「あれをどういう風に解きますか?もう切るしかなかですよ。整然と張ってあったはずですよね」

今のところ、壊れた設備は自分たちで作り直すしかないということです。

吉本組合長「なんとかこれに対して救済策を行うとか知恵を出していかないと、もうやってられないですね」

きょう調査を行った県は今後、対応策を検討していくとしています。