特集は県内初のコース開設からまもなく8年となる韓国・済州島発祥のトレッキング・オルレについてです。地域が丸ごと観光資源になる可能性を秘めたオルレの魅力を探ります。
歩く、歩く、ときどき立ち止まる。地域の自然や歴史を感じられる風景が詰め込まれたコースは寄り道もOK、それが韓国版トレッキング「オルレ」です。

9月12日、毎年恒例となった宮城オルレフェアが始まりました。この日は登米市で、参加者120人が11キロの道のりを歩きます。
髙橋佳奈さん・三浦英さん:「お天気も晴れ過ぎず年寄りには快適ですオルレ日和です」
気仙沼市から参加した髙橋佳奈さんと登米市から参加した三浦英さんです。

オルレ仲間の2人は、黄金色の稲穂が映えるこの季節に、ゆっくりと歩を進めます。
髙橋佳奈さん・三浦英さん:「おーいいね絶景」
ときどき振り返るとそこには絶景が広がっています。
髙橋佳奈さん:「行くよ、ほれ歩かい」
猫がいたら話しかけてもいいんです。

倒木をあえて放置している道もコースに組み込まれていました。くぐったりまたいだり、冒険さながらです。
髙橋佳奈さん:「オルレで自然に触れて人間関係とかごちゃごちゃしたことから離れるとさ 自然の中で生かされてるなとか思えばこういう時間が大事なのよ」

普通の観光ではまず歩かない住宅脇の路地をあえてコースに設定するのもオルレの特徴です。髙橋さんたちはその地域で暮らす人の生活に思いをはせます。
オルレのコースを県内に設けようという機運が高まったのは2016年ごろ。交流人口を増やし震災復興につなげようとの思いがありました。

オルレに認定されるには韓国に本部を置く団体に認められる必要があり、県などの交渉の結果、2018年に初めて気仙沼・唐桑コースが開設されました。

韓国からの参加者:「チェジュとよく似ている風が強いのもチェジュとよく似ている」
その後もコースは増え今年4月には蔵王・遠刈田温泉コースがオープンするなど、現在は県内に7つのコースが設けられています。

オルレの利用者数は初めてのコースが開設された翌年度は約1万1000人。その後のコロナ禍で若干減少したものの、2023年度以降は増加し、昨年度は1万5000人に達しました。

しかし、課題も浮かび上がってきました。当初はオルレによるインバウンドの増加を期待しましたが、県外からの利用者が伸び悩んでいるのです。
県観光戦略課・山地智里さん:「利用者数は増えてきているがほとんど県内から。県外国外の方が宮城県に訪れてもらえるように発信に力を入れていきたい」
県によりますと昨年度のオルレイベントの参加者のうち県外からは1割程度にとどまっていて県は海外のイベントに出展するなどしてPRを続けるということです。

また、イベントを通じて地域の魅力を多くの人に発信していく方針です。
県観光戦略課・山地智里さん:「各コースで特色を活かしたイベントが計画されているので歩きやすい秋の時期に各地域の秘められた魅力を発見してほしい」

髙橋佳奈さん:「もう少しこう!」
地域の魅力を発信するオルレ。そのオルレで素敵な出会いも生まれています。こちらの夫婦はオルレへの参加をきっかけに3年前に結婚したといいます。

オルレで結婚した女性:「最初に参加した登米のオルレに来ていてその後1年間はオルレ仲間だったそのあと付き合って結婚しました」
この日も他の参加者と意気投合し一緒にトレッキングを楽しみました。こうした参加者同士の交流もオルレの魅力です。
ゴールしたあとはイベント限定のお楽しみ、はっと汁が振舞われました。
三浦英さん:「農村地帯の原風景を噛み締めることができてよかったいろんな発見があって歩くのは大切だなと」

髙橋佳奈さん:「オルレはただ歩くだけじゃなくて地元の人とかおうちのお庭も拝見できたり普段の地元なんだけどまたちがうかんじで観光客にもなりうるしいいかんじ」

自然に目を癒されるもよし地元の人でさえも気づかない隠れた魅力を掘り起こしてもよし、それぞれの楽しみ方ができる奥深い魅力がオルレにはあります。














