ブタクサとブタクサハムシの攻防

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──それでも、ブタクサハムシは、植物を食べ尽くすほど増え続けることはないのでしょうか。

(東洋産業 大野竜徳さん)
「植物を食べる虫が増えれば、当然、餌となる植物も必要になります。もし植物を食べ尽くしてしまえば、今度は自分たちの餌がなくなってしまいます。

ブタクサハムシが急激に増えると、ブタクサなどが激しく食べられます。そうなると、ハムシの餌となる植物が減って、増えにくくなります。

その間にも、ハムシ自身が天敵に食べられたり、さまざまな環境条件の影響を受けたりします。そうこうしているうちに植物が枯れてしまうか、元気を取り戻すか…。植物が元気を取り戻すことができればお互い全滅しませんね。

このバランスが崩れ、ブタクサハムシがときどきついた植物の1本を枯らすまで増えることもあるのですが、さすがに周囲にあるすべての草を枯らし切るところまで増えることは難しいでしょう。少しでも種子を残せたら草の勝ちです。

河川敷を見てみると、ブタクサハムシによって激しく食害を受けて枯れかけた小さな株もあれば、すぐ隣に3m級の巨大な株が生き残っていたりもします。

さすがにこのサイズになると、ハムシに少々食われたくらいではびくともしていないように見えます。

こうしてオオブタクサの群落では仲間が何本か枯れようとも種子を残し続けることができていて、全滅はお互いしないバランスがとられている間は残念ながらブタクサハムシによって私たちの花粉症が少し軽くなることはあっても、完全に悩みから解放されることはなさそうです。

最初は爆発的に増えた外来種も、時間がたつにつれて、植物や天敵などとの関係の中で個体数を変化させていくのかもしれません」