動画没入の陰に隠れた「子どもの感情」

(柳沢)
ショート動画の依存で、ご家族で先生に相談に来た例はあるんですか。

(松本産)
もちろん相談例はあります。ただ、最終的にご本人と会ってみると、ショート動画が一番の問題ではないんですよ。例えば学校で深刻ないじめを受けている。いじめのことを家で思っていると、なんかモヤモヤしてイライラしちゃうから、一生懸命ショート動画に没入して忘れようとしている。それがずっとひっきりなしに動画を見ている感じになっているので、一概にショート動画がダメだというふうに言っても、その子はつらい感情を紛らわすのにそれが役に立っていたわけですよね。

多分大人がしなければいけないのは、その子がショート動画を見なくさせることではなくて、学校での嫌なことを解決してあげることじゃないですか。

この依存という目線があることはとても大事なんですけれども、あまりこの依存症だけにフォーカスしすぎると、一番大事な問題を見落としてしまう点にも我々は注意しなければいけないかなと思います。