アメリカで3人の子どもを殺害した罪に問われていた母親の裁判で、判事は陪審員の意見が一致しなかったとして、ミストライアル=審理無効を宣言しました。
この裁判は、2023年1月に自宅で3人の子どもを首を絞めて殺害したとして、母親のリンジー・クランシー被告が殺人などの罪に問われているものです。
判事
「陪審員の評決が一致に至らなかったと判断し、審理無効を宣言します」
東部マサチューセッツ州の裁判所は4日、陪審が評議を7日間にわたって続けたものの、全員一致の評決に至らなかったとして、ミストライアル=審理無効を宣言しました。
検察は今後、新たな陪審員のもとで裁判のやり直しを求めるか、起訴を取り下げるかなどを判断することになります。
アメリカの陪審員裁判では、12人の陪審員全員の意見が一致しなければ、評決を出すことができませんが、今回の陪審員は、これまで3度、全員一致の評決に至らなかったと判事に示していたということです。
裁判をめぐっては、弁護側は、被告は幻聴などの症状が出る産褥期精神病を発症していて「責任能力がなかった」として、無罪を主張。検察側は「計画的な犯行で、自分の行為を認識できていた」と指摘していました。
この裁判では、産後の女性の心の健康をめぐる議論にも発展していて、裁判所の前では被告に連帯を示す女性らが集まるなど、全米から注目されていました。
審理無効を受け、検察側は「裁判は犠牲になった3人の子どものために正義を尽くすことが目的で、医療制度を議論するものではない」と指摘。弁護側は審理無効を望んでおらず、「陪審員の1人が評決を妨げた」などとして批判しました。
また、トランプ大統領は「被告は非常にひどいことをした。精神病院か刑務所か、何らかの形で代償を払うことになるだろう」と言及しています。
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