「日本社会の問題として受け止めなければならない」

ブロッコリー畑で働くミャンマー人(北海道京極町)

事態が表面化するなか、行政が動き始めた。8月19日、札幌出入国管理局がこの農業法人へ抜き打ちの立ち入り検査を実施し、強い雨の中で4~5時間にわたり長男やミャンマー人労働者から事情聴取を行った。

沖縄から支援の声を上げた行政書士の浦崎氏は、「外国人の問題ではなく、私たち日本社会の問題として受け止めなければならない」と訴える。国が制度の厳格化を進める一方で、こうした悪質な雇用主を厳格に排除する仕組みが機能していなければ、人手不足にあえぐ日本の社会から外国人労働者は離れていってしまうと警鐘を鳴らす。

北海道の農業は先進的な技術とノウハウを持ちながらも、深刻な人手不足に直面していて、すでに約7000人の外国人労働者がその屋台骨を支えている。

宮入教授が指摘するように、経済的デメリットの大きさから地域全体で人権問題を防ぐ努力をしてきた北海道農業の歴史において、今回の京極町での問題は、その根幹を揺るがす深刻な事態である。

外国人労働者を「労働力」ではなく「共に生きる人間」としてどう迎え入れるのか。

羊蹄山麓の農場で明らかになった虐待や暴行は、日本社会全体に重い問いを突きつけている。(HBC報道部 取材班)

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