物価高の中、インフレ手当やユニークな“手当”を導入する企業が増えています。一体、どういったインフレ手当を導入しているのか?この物価上昇はいつまで続くのか?など解説します。
「貢献してくれる社員に報いを」 物価高で企業が“インフレ手当”

日比麻音子キャスター:
物価高が続いています。そんな中で特別にインフレ手当を導入する企業もあるということです。「株式会社日本電計」では、国内で働く従業員約530人に一律で10万円を支給したということです。
40代男性(子ども2人)
「非常にありがたかった。室内スキー場に行く費用の足しにしたい」
40代女性(子ども1人)
「中学生の息子が食べ盛りで食費がかかるので外食に使いたい」
従業員の皆さんだけではなく、その家族にとっても助かりますね。
井上貴博キャスター:
従業員の皆さんのモチベーション向上に繋がりますし素晴らしいと思うけど、一時的な手当だけではなく、基本給引き上げに繋げていただきたいなと期待するところでしょうね。
ホラン千秋キャスター:
果たして全ての企業ができるかどうかというのは難しいところだと思うのですが、やっぱりいろんなものが値上げしすぎて、どんどん苦しくなっているという声はいろんなところから上がっていますね。

日比キャスター:
他にも、焼きビーフンでおなじみの「ケンミン食品」。
2022年12月に正社員・契約社員も含め約250人に1人1万円にプラスして、ご家族がいれば1人当たりさらにプラス1万円ということで、最大で6万円を支給したそうです。この支給に関しては実は2回目で、2022年の7月にも対象は約190人ということですが最大で5万円支給をしていました。
きっかけは日々スーパーに行って社長が食品の価格高騰を目の当たりにして、社員の生活のいろんなところに影響が出ていると感じたそうです。「貢献してくれる社員に報いを」ということで、この支給に踏み切ったということです。

どのような使い道があったんでしょうか?例えば…
▼40代男性(子ども4人)
クリスマスプレゼントに使った。お子さんが欲しかったと言っていたおもちゃやゲームのソフト、それからカラオケのマイク。総額約2万円。子供たちが欲しいものを買ってあげられたそうです。
▼30代男性
妻が行きたがっていたホテルのアフタヌーンティーに一緒に行った。料金は1人約5000円。奥さんは念願叶って大満足だったそうです。
社員の希望で福利厚生を決定 卵が高騰中の今人気な制度も…

インフレ手当だけではなく、かなり前からユニークな福利厚生を導入している会社もありました。PR会社のサニーサイドアップ。“サニー”ということで32の制度があるそうですが、制度の内容は社員の希望を聞いて公募から決定しているということです。例えば…
▼TKG制度
頑張る社員のおなかを満たしたいという思いからこの制度が生まれました。社内キッチンで提供されている卵かけご飯が食べ放題。卵も値段が上がってますから、今まさに社員に人気の制度だそうです。サニーサイドアップさんの企業のマークに玉子焼き・目玉焼きがありますので、そこからとったところもあるようです。
▼寝る子は育つ制度
いい仕事はいい睡眠からということで、社員の心身の健康が企業成長するにおいて重要だという考えから、平均で7時間以上の睡眠をとると3200円支給してくれるそうです。これはアプリで7時間以上寝ているかどうかを測り、それを証拠に支給されるそうです。
▼恋愛勝負休暇
「プロポーズの準備をしたい」「今日は気合を入れて告白したい」のような“勝負の日”に取得できるものがあるそうです。
一方で、勝負したけど敗れること、叶わない恋もありますのでその場合には会社を休んでも許される「失恋休暇」というものもあるそうです。

「インフレ手当支給しますか?」というアンケートがありまして、帝国データバンクによりますと有効回答企業1248社のうち…
支給した・支給を予定している企業・・・全体約4分の1(26.4%)
支給する予定はないという企業・・・4社に1社(63.7%)
この物価上昇はいつまで続くのか。
経済アナリストの森永康平さんによりますと、「円安や資源エネルギーの値上がりは落ち着いてきているものの、やはり夏頃までは続いてしまうのではないか」と見ていらっしゃいます。