先週(8月21日)、高市政権のもとで初めてとなる死刑が執行されました。「無期懲役か死刑か」。参加した観客によって判決がかわるという演劇を通して、裁判員制度を考えます。

被告役
「お金を盗みに入っただけなんですけど、なんでこんなことになってしまったのか」

都内で上演された、一風変わった演劇。テーマは、市民が刑事裁判に参加し有罪か、死刑を科すかなどを決める「裁判員制度」です。

「舞台は裁判所。観客は呼び出された裁判員」という設定で、物語は進みます。

検察官役
「死をもって償ってもらう他ありません」

死刑か無期懲役か、セリフも判決も観客次第。

裁判長役
「判決の言い渡しをいたします」

先週、高市政権下で初となる死刑が執行されました。執行されたのは、放火殺人で死刑が確定していた高見素直死刑囚(58)です。

平口洋 法務大臣
「(死刑判決は)法の定めるところに従って、慎重かつ厳正に対処すべきものと考えております」

この死刑判決(一審)は、市民が参加する裁判員裁判によるものでした。

「誰もが命を決める立場になり得る」という自覚をもってほしいと、執行の翌日に上演されたのは、「裁判員制度」がテーマの演劇です。

被告の弁護人役
「最終的に被告人に対し極刑を科すか、はたまた回避すべきかを考えなければならないものになります」

「観客は裁判所に呼び出された裁判員」という設定で、観客も劇に参加します。

事件は、強盗殺人。男が、勤務先だった工場から現金を盗み、経営者夫婦をナイフで刺して殺害したという設定です。台本はなく、裁判員役に選ばれた観客が被告役に直接質問します。

裁判員役の観客
「出頭は弁護士の指導なのか、自身の意思で出頭したのか」
被告役
「相談して2人で」

およそ2時間にわたる公判のあと、裁判員は別の部屋に移動。死刑か無期懲役か、議論を交わします。

死刑を選択 裁判員役の観客
「被害者のことはなく、自分のことばかり。反省が感じられない」

死刑が妥当だとする意見がある一方で…

無期懲役を選択 裁判員役の観客
「すごく短絡的な言葉をいっぱい聞いたので、(死刑だと)かえって開き直って彼は楽になってしまうのでは」

さらに、被告の子どもの将来を懸念する意見も。

無期懲役を選択 裁判員役の観客
「無期で(刑務所から)出てきた上で、責任持って関われるだけ関わるべき」

意見はまとまらず、多数決となった判決は…

裁判長役
「被告人を無期懲役に処する」

参加した人たちは、判決を下す重みを身をもって感じていました。

裁判員役として参加した観客
「人の生き死にを左右するのは、とても難しいと改めて思いましたし、その人の人生や影響について、ずっと考えてしまうだろうなと思います」

■参加型裁判演劇「極刑」
【高知公演】
2027年1月16日(土) かるぽーと龍馬学園イベントホールにて
【甲府公演】
2027年3月27日(土) リッチダイヤモンド総合市民会館芸術ホールにて
【企画・制作】
リーガルパーク