「O157」をはじめとする腸管出血性大腸菌感染症の報告が奈良県内で急増しているとして、県と奈良市が感染対策の徹底を呼びかけています。

奈良県や奈良市によりますと、8月10日(月)から16日(日)までの1週間に、県内の医療機関から報告があった腸管出血性大腸菌感染症の感染者は18人に上りました。

直近2週間の感染者から検出された菌はすべて「O157」だったということで、市保健所は「O157が流行しているといえる」としています。

今年に入ってから奈良県内で報告された腸管出血性大腸菌の感染者数は合わせて47人となり、過去5年間で最も多くなりました。また、奈良市管内での報告数は29人となり、統計開始以降最多のペースとなっています。

自治体による調査が行われていますが、特定の感染要因や原因の特定には至っていません。感染事例としては、家族内で感染している状況が見られるほか、全体として散発的に発生しているということです。

腸管出血性大腸菌感染症は、菌で汚染された飲食物や排泄物を経口摂取することで感染します。多くの場合、3日から5日の潜伏期間を経て激しい腹痛や水のような下痢、血便などの症状が出ます。有症者の6%から7%では、初発症状から数日から2週間以内に溶血性尿毒症症候群(HUS)や脳症などの重い合併症を引き起こすことがあります。

予防策として、県や市は、食事の前やトイレの後、調理の前後に石けんと流水で十分に手を洗うことや、食肉を中心にまで十分に加熱することを呼びかけています。また、生肉を扱った包丁やまな板などの調理器具は使うたびに十分に洗浄・消毒するよう求めています。

激しい腹痛や水のような下痢などの症状がある場合は早めに医療機関を受診し、特に血便がある場合は速やかに受診するよう呼びかけています。