スクイーズによって得られる「安心感」と「幸福感」

ひとはなぜスクイーズにハマるのでしょうか?
人間が何かに触れる際に生じる心理的・身体的変化について研究する『タッチ学』の第一人者、桜美林大学の山口創教授に聞きました。

桜美林大学リベラルアーツ学群 山口創教授:
「スキンシップが大事」というのは感覚的に多くの人が分かっていると思うんですけど、これを科学的な立場でエビデンスを明らかにして、福祉、医療、子育てなどいろいろな領域で役立てていこうというのが「タッチ学」です。

山口教授によるとー
柔らかく気持ちのいいものを触ると幸せホルモンのオキシトシンが分泌されるので、「幸福感」が得られます。
赤ちゃんの肌や頬に近い触感があるので、本能的に「守りたい・可愛い」という感情を引き出しやすく、思わず触りたくなってしまうのです。
さらに、スクイーズの「押して➡元に戻る」の単純&予測できる行為の繰り返しが「安心感」につながります。

単純な行為の繰り返しが魅力のおもちゃとしては、これまで流行した「練り消し」や「無限プチプチ」、「ハンドスピナー」なども挙げられます。
「何かを達成する」ではなく「触ること自体」を楽しむ行為は、評価やプレッシャーがなくストレス解消効果が高いということです。

桜美林大学リベラルアーツ学群 山口創教授:
今の社会は、勉強にしても仕事にしても、何か目標を持ってできるだけ効率的に達成することが求められているので、体もガチガチになっていると思うんです。
スクイーズは、人から評価されたり「触り方が違うぞ」と怒られたりする心配もないじゃないですか。
手だけですけど、自由に触れて楽しむことができるので、ストレスの解消効果が大きいと思います。

弁護士 八代英輝:
触っている間、「無」になるという人もいましたね。

桜美林大学リベラルアーツ学群 山口創教授:
ストレスがあると、それをずっと考え続けちゃったり、心がどこかに行ってしまうということが起こるんですけど、皮膚感覚で何かに触れるとそこに意識が集中するので、「今」の瞬間に戻ってくるんです。
一種、心が「無」になるという状態になれると思います。