外国人受け入れのヒントとなる「相撲型」と「柔道型」

加藤氏は、経済の自由化や外国人の受け入れ方には「相撲型」と「柔道型」の2つのアプローチがあると独自の視点を提示する。

「柔道型」とは、ルールなどを国際的な場で協議・決定し、国際的なスポーツとして発展していく形である。オリンピック競技にもなっているように、世界の中で国際基準が作られていくアプローチだ。

一方の「相撲型」は、土俵、まわし、ちょんまげ、部屋の制度といった「日本のルールやマナー」は決して変えない。しかし、そのルールに従うのであれば、どこの国から誰が来ても受け入れるという自由化の形である。

戦前にも日系人の力士は存在したが、テレビコマーシャルなどでも活躍した高見山以降、容貌が「外国人」の力士へのドアは大きく開かれた。

近年、横綱に外国出身者が多く名を連ね、最近ではウクライナ出身の安青錦の活躍が日本のファンから大きな声援を浴びている。

外国人が入り、横綱など強い力士として活躍したからこそ、海外での相撲人気が高まったという側面もある。

現在、日本社会では介護、建設現場、スーパー、コンビニ、飲食店、さらには農業や漁業に至るまで、技能実習生をはじめとする外国人の存在なしには成り立たなくなっている。

加藤氏は、こうした外国人の受け入れにおいては「相撲型」の自由化が適していると語る。かつて日本人が海外でベランダに洗濯物を干して怒られたように、文化の違いによる摩擦は「知らなければやってしまう」ものだ。

だからこそ、日本のルールやマナーをしっかりと教え、共有していく「相撲型」の姿勢が、共に仲良く暮らしていくための鍵となる。