「お金での解決はしない」住専問題 顧問弁護士での経験

――住田さんは女性活躍の第一線で切り開いてきた方ですが、番組で共演して思ったことは、肩肘張ったところがない、ものすごく自然体に感じたのですが、ご自身で意識されていたことは

(住田 裕子さん)
「多分、無理したら続かなかったのだと思います。だから、無理しないようにできるだけ自分のできることに集中しようと。それ以外の時はかなり、抜けているお母さんだったり、抜けている女性だと思うのですが。全部が全部優等生じゃないっていうのが私の強みです」

住田さんは1970年代に、銀行が設立したノンバンクがバブル崩壊により巨額の不良債権を生み大きな社会問題となった「住専=住宅金融専門会社」問題で住専の顧問弁護士を務めていました。

――住専の顧問弁護士を務めていたときに相当大変な経験をされたと思いますが、どのような仕事をしていましたか

(住田 裕子さん)
「私の場合は不良債権、しかも、暴力団が絡んでるレベルが高いところの部門の顧問弁護士を担当しました」

「何をやったかというと、不良債権っていうのは、要するに抵当権をつけていますが、抵当権をつけた物件は売れないんです。なぜかというと、暴力団が不法占拠しているからです」

「不法占拠している暴力団を追い出すために、当時は何をやっていたか、以前は何をやっていたかといったら、『お金を積んで出ていけ』という交渉力でした。暴力団と、そういう意味ではお金でもって張り合うという仕事していました」

「ところが、私の時代になって、闇の勢力とはお金で手をつながないという、そういう方針でしたので、何をやったかというと、法律で、ちょうど民事保全法、ちょうど(検察時代に)民事局にいたとき、改正に関与したのですが、法律で追い出すということを本気でやることになりました。ですから、どんどんと訴えました。暴力団の不法占拠してる相手を」

――反社会的勢力の人たちと向き合うって怖くないですか

(住田 裕子さん)
「いや、いや、もう怖いというか、検事のときはまだ怖くなかったんですけど、弁護士になったら本当に怖いなと実は思いました」

「今でも弁護士ですから、検事と違って守ってもらえるものもないので、警察との連携は身辺でこういう事件あったんでお願いしますということで、実は何回もあるのですが」

「当時は隣に警察署があったので、すぐに連絡できるようになっていました。それでも暴力団が乗り込んできたことがありました。

『なんでお前が訴えるんか』
『出すもん出したら出ていってやる』って」

「左手の、薬指か小指の先がないという、いかにも暴力団っぽい人がやってきたことありました」

「でも、私たちはそういう人とは、『お金での解決をしないってことはご存知だと思いますから』という形で、話だけして帰ってもらったり、検事のときの経験が生きたし、顧問弁護士14人中1人だけ私が女性だったと、私しか無理だったな、当時はと思いますね。

その後はずっと女性の検事、弁護士も増えましたけど」