■「皮膚ガス」が教えてくれる私たちの健康状態

この目に見えない「皮膚からのニオイ=皮膚ガス」の研究において、第一人者として知られるのが、東海大学理学部化学科の関根 嘉香教授です。

関根教授は元々、部屋の空気中に漂う有害物質が引き起こす「シックハウス症候群」の問題に取り組んでいました。

環境と健康の化学を専門とし、空気中の有害物質をどのように除去するかという研究を重ねてきたプロフェッショナルです。

そんな「空間のプロ」であった関根教授が、人間の「体臭」へと研究のターゲットを変えたのは2004年のこと。

シックハウス症候群の原因物質を測定する高度な技術を、人間の皮膚から発せられる微量なガスに応用したのです。

精密な分析装置を使うことで、体臭の根本的な原因が明らかになってきました。

研究が進むにつれ、皮膚ガスは単なる「ニオイの元」ではなく、私たちの心身の健康状態を映し出す鏡であることがわかってきたのです。