60歳以上の高齢者が入学できる『かりゆし長寿大学校』では学生たちのこれまでの学習の成果を披露する学習発表会が行われました。ここでは元気なお年寄りたちが沖縄の文化や歴史、またSDGsなどを学んでいます。

『かりゆし長寿大学校』の学習発表会の舞台で元気いっぱいに表現する高齢者たち。かりゆし長寿大学校は、高齢者の生きがいづくりなどを目的に県が設立したもので、今年度は30期生88人が1年をかけて沖縄の文化や、環境問題、そして健康づくりを学びました。
その成果を披露するしようと、かりゆし長寿大学校の3つの学科それぞれが、工夫を凝らした舞台発表を繰り広げました。
沖縄の文化を学んだ地域文化学科は、保育園へ出向いて子どもたちと遊ぶボランティア活動を寸劇にして発表。手作りの遊び道具を披露したほか、腹話術に挑戦した学生も。

腹話術を披露した岸本麗子さん(72)「20年くらい前に趣味で少しだけやって、20年間倉庫に入ってて、出してきました。うちなーぐちで会話をしたいということで、そのためにはこのケンちゃんに教える雰囲気でウチナーグチ広めようかなということですね」
生活環境学科は、授業で習ったSDGsについての寸劇を披露。環境に優しい消費行動について、それぞれ役を演じて説明しますが、セリフを忘れてしまう場面も!
「食品ロスは…… (メモを見る) 食品ロス削減!」
これも、ご愛嬌。
そして、健康づくりを学ぶ健康福祉学科の学生は、授業で習ったストレッチ運動を組み合わせた健康体操を披露しました。途中、ウチナーグチを使った漫才も始まり、会場が笑いの渦に包まれました。

中村さん「(原稿)書いてないよ。全部アドリブ。その場で」
Qかりゆし長寿大学校で得たものは?
中村さん「得たものは若々しさ。生きる喜びと素敵な兄さん姉さんに出会えたこ
とです」
中尾さん「私も同感です今が人生最後の青春ね。それを(糧に)我々は生きられる」中村さん「この年なってから新しい友人というのはなかなかできない。こっちきたらできた」
会場には、かりゆし長寿大学校の6つのクラブが製作した作品も展示。陶芸作品や園芸作品、写真や絵画など、学生たちの力作が集まりました。

最高齢の吉川文子さん(88)「一番私がよかったのはクラブでとったお習字です。お習字っていいですね。自分を磨くって言いますけど、本当にそうです。冥土の土産ってことかもしれません。ありがとうございます」
平均年齢73歳の学生たち。ともに励ましあい学びながら青春を謳歌しています。