寿司激戦区で勝ち抜く切り札 北海道から新幹線で輸送

「無添蔵」は「くら寿司」の国内557店舗のうち、6店舗だけの特別な店。

2005年から関西で展開していましたが、2025年、中目黒に関東初出店。

そして今回、客席数193、最大規模の店舗を満を持して新宿にオープンさせたのです。

しかし新宿は、駅から半径500m以内に約100軒がひしめく寿司激戦区。

「無添蔵」には、そこで勝ち抜く切り札があるんです。

お客さん絶賛。その名も「新幹鮮魚」。

締めたての地魚を新幹線に乗せて、その日のうちに東京へ届ける業界初の試みです。

「無添蔵」中目黒店では、北陸・福井県から地魚を直送し大好評。

そして今回新宿店では、なんと800km離れた北海道・函館から朝締めの魚を届ける新たなチャレンジ。

そのキーマンはくら寿司切っての凄腕鮮魚バイヤー・大濱喬王さん。美味しい魚を求め、年の半分以上を港や浜で過ごす買い付けのエキスパートです。

新宿店オープンの1か月前、大濱さんは函館にいました。お目当ては北国の海で育てられた「函館サーモン」。

上質な脂があり、コクのある風味が楽しめると評判の、新たなブランド魚です。

「くら寿司」鮮魚バイヤー 大濱喬王さん
「“いかりみ”、いわゆる食感の強いサーモンって、日本の消費者の方はほとんど召し上がられたことがない。それを消費者の方に届けたい」

締めたては「いかりみ」とよばれ、こりこりと引き締まった歯ごたえ。地元で味わえるこの食感は、時間と共に失われてしまいます。鮮度が命。

函館サーモンの「鮮度抜群の“いかりみ”」を東京の寿司好きたちに届けたい。

大濱さんが挑むのは、港から約50km離れた加工場までサーモンを「生きたまま」輸送。東京に送り出すギリギリまで生かし、締めたらすぐに新幹線に乗せる作戦です。

水温や酸素濃度を保つ特殊な水槽にサーモンを入れ、輸送テスト。

港から1時間かけ、加工場に到着したサーモンの様子は…

生産者
「ちょっと弱ってますね」

「くら寿司」鮮魚バイヤー 大濱喬王さん
「やっぱり思ってる以上にシビアですね」

閉じ込められたサーモンが暗さに驚き、暴れて弱ってしまったのではないかと予想しました。

Q.もう一回やるんですか?

「くら寿司」鮮魚バイヤー 大濱喬王さん
「やります。何回でもやります。ここがうまくいかないと、いかった身のサーモンをご提供することができないので。絶対にクリアさせます」

ところが、問題はこれだけではありませんでした。