大分県宇佐市の温泉施設で、温泉水を活用した「海ぶどう」の陸上養殖に成功しました。3年の試行錯誤を経て誕生したその名も「海泉ぶどう」は、まもなく一般向けの販売が始まります。
宇佐市街地から離れたのどかな景色が広がる「院内妙見温泉」。家族風呂が14室あり、多い日には1日300組ほどが訪れる、知る人ぞ知る人気の温泉です。
施設を経営する奥田和茂さんは、知り合いからの紹介をきっかけに、この温泉を利用した新たな取り組みを決意しました。それが「海ぶどう」です。日本で養殖される海ぶどうの8割は、沖縄近郊の海で生産されていますが、奥田さんは温泉を活用した海ぶどうを育てたいと、3年前に陸上養殖をスタートさせました。

(奥田社長)「目標は50~100キロ。陸上養殖は苦労だらけで、今も正直、どれが正しいかもわからない状態です。軽い気持ちで始めたが、大変なことになりました」
当初は、海水と温泉水のバランスがうまくいかず、腐らせてしまうなどの失敗が続きました。
こうした中、転機が訪れます。今年1月、大学で水産を学んでいた木村喜正さんと出会いました。木村さんは水温を26度から28度にコントロールできる装置を製作。さらに、温泉水と海水の割合を「1対9」にするなど最適な育成環境を編み出し、共同作業からわずか2か月で成功に導きました。
3年の月日を経て誕生した、その名も「海泉ぶどう」。2人の努力の結晶がようやく実を結びました。

7月14日には温泉を訪れた人に「海泉ぶどう」の試食会が行われました。
(試食した人)「すごく歯ごたえがぷりぷりしていて、塩の香りもして、とてもおいしい」
(奥田社長)「いろんな出会いがあった中で完成できたのが一番うれしい。宇佐の名物といえば海ぶどうと言われるよう目指しています」
「海泉ぶどう」は現状、年間50キロの収穫が可能で、まもなくデビューを迎えます。














