調査開始から約30年を経て、2025年完成した宮城県名取市の川内沢ダムで試験的に水をためる湛水(たんすい)作業が始まりました。下流にある住宅地や仙台空港を水害から守る役割が期待されています。

岩槻日菜記者:
「橋の下には川が通っていて、大雨で川が増水した際にダムでせきとめることで下流の洪水を防ぐ仕組みです」

宮城県が、名取市愛島(めでしま)の山間に整備した「川内沢ダム」。
水をせき止めるコンクリートの壁「堤体(ていたい)」は、長さ140m高さ36.7mです。

15日は、完成を祝う垂れ幕を付けたゲートをクレーンで吊り上げて排水路に設置し試験的に水をためる湛水作業が始まりました。いったん最高水位まで上昇させたあと、平常時の水位まで下降させ、異常がないかを確認します。

このダムについて、県は1997年に調査を始めたものの、地元の合意を得ることや周辺の橋の付け替え工事などに時間がかかり、ダム本体は2025年12月に完成しました。

県土木部仙台地方ダム総合事務所 吉田光浩総括技術次長:
「事業に対する同意を得て、丁寧にやってきた結果、30年という期間がかかってしまった。ダムが完成すれば、下流流域の方の治水安全度も向上する」

総事業費182億円のうち約半分を国の補助金で賄ったということです。総貯水容量は179万tで下流にある住宅地や仙台空港を水害から守る役割が期待されています。