午前6時。商品の製造を担う、兄・光太さんの仕込み作業が始まります。機械でついた餅を団子にし串に通す作業です。今も創業当時と「変わらない」行程で、週6日、多い日には500本ほど串うちします。

※小林店主
「(忙しい時は)ひたすら追われまくり。作業自体が日またぐまで続くようになっちゃうので」

そして何より「変えない」よう気を配っているのが、「一久団子」の人気の由縁、3種類のたれです。先代から受け継いだたれに40年もの間、毎日つぎ足し、つぎ足しでたれを入れてきました。

※小林店主
「毎日毎日(次の日に)残るように作って、その日その日で継ぎ足しで作って同じ味に仕上げていくってことですね」「真新しいものだけで作ってみたこともありますけども全然輝きが違うっていうか見た目のおいしさが違う」

創業から変わらぬ製法にこだわる「一久団子」。だからこそ、周りが変わっていくことに光太さんと由里(ゆり)さんは、喜びを感じています。

※小林店主
「お母さんと一緒に来てたお兄ちゃんが、お父さんになって買いに来てくれたりもしてます。代々、買いに来てくれる。『あ~また来てくれたんだ。今度は子ども連れて来てくれたんだ』ってやっぱりうれしいですね」

先代の父から受け継いだ店と、その味。注文を受けてから、自慢の団子に焼き目をつけてたっぷりのたれにくぐらせ、商品を手渡すと、客の笑顔が垣間見えます。

※小林店主
「そんな大きい目標とかはないって言えば変ですけど、小さな店なので今まで通り、その日売るものを手づくりしてお客さんに喜んでもらえるような丁寧な仕事をしていければと思ってます」

営業時間:午前9時~午後6時「一久(いっきゅう)団子」1本97円(あまから・ごま・あん)定休日:毎週水曜日 電話:0172ー35ー4758