大阪の淀川河口付近で発見され、その後、死んでいることが確認されたクジラについて、1月17日に大阪市はクジラのガスを抜いたうえで、紀伊水道沖まで運び沈めることを正式に決めました。作業は18日の朝から始めるということです。

 迷いクジラが淀川河口付近に現れたのは1月9日。「ヨドちゃん」と呼び名も付けられて注目を集めましたが、徐々に動きがなくなり、1月13日に大阪市などが死んでいるのを確認しました。市によりますと、このクジラはマッコウクジラで、体長は推定15m、性別はオスとみられるということです。

 淀川河口付近でクジラが発見されてから1月16日で1週間。16日朝のクジラの様子を捉えた映像では、潮の満ち引きなどの影響で流されているのか、徐々に上流に移動する様子が確認されました。海に帰るのと反対の上流に流されているクジラ。そして16日午後2時半ごろ、淀川河口の川岸から約5mの場所に流れ着いていました。

 大阪市によりますと、クジラの処理方法については、水産庁のマニュアルにそって、▼海に沈める▼土に埋める▼焼却するなどといった選択肢を検討していました。

 1月17日に大阪市の松井一郎市長は、死んだクジラについて『沖合まで運び沈める』方針であると話していました。

 その後、大阪市は処理方法を検討し、死んだクジラを大阪港内で作業船に積み込み、体内のガス抜きの処理をしたうえで、紀伊水道沖に沈めることを決めました。作業船では専門家による学術調査も行われるということです。また、作業は18日朝から始めるとしています。