子どもを抱きしめ…平成の時代に“改善”

昭和天皇の訪問から約30年、2000年には上皇ご夫妻がオランダへ。平成に入ってもデモは止まなかった。「君たちの負債を払え」と書かれたTシャツを着た多くの元収容者らが、車列の前で「GO HOME」を連呼した。

そうした空気の中、上皇ご夫妻は戦没者記念碑の前に立ち、約1分間頭を下げられた。先の昭和天皇の時は広場で供花することが叶わず、オランダでは歴代天皇として初の拝礼となった。その様子を元収容者らが見守った。訪問にあたっては、ベアトリクス女王(当時)と両国の融和について話し合われたという。

その後、オランダ国内の福祉施設で子どもたちを抱きしめたり、窓から顔を出す国民に自ら声をかけるなど、公式行事以外の場でも真心の交流を重ねられたことが反響を呼んだ。この平成の訪問をきっかけに、過去の関係性が大きく改善したとする向きが多い。

直後の現地報道(2000年)。上皇ご夫妻の飾らない姿勢が注目された。

その後、現在の両陛下が皇太子夫妻時代にも公私にわたって親しい関係を築き続け、今では「最も親密な国のひとつ」と呼ばれるほどの関係に至る。

2006年、雅子さまが適応障害に悩まれていたころ、前女王がオランダに招待。当時4歳の愛子さまにとっては初海外となった。前列右は当時2歳のカタリナ=アマリア王女。今回、両陛下は20年ぶりにこの城に滞在し、職員や動植物と再会したことを嬉しく思われたという。そのことを愛子さまにも連絡されたようだ。