クマは、高い知能や学習能力を持つといわれますが北海道でも箱わなや電気柵を避ける「賢いクマ」も現れハンターたちを悩ませています。

箱わなのエサを取ろうと前足を伸ばすクマ。

提供:西興部村 2025年

わなの仕組みを知っているのでしょうか。
足をひっこめ、立ち去りました。

撮影されたのはオホーツクの西興部村(にしおこっぺむら)です。

ハンター歴50年以上の中原慎一さんを悩ませているのは、わなにかからない「賢いクマ」です。

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猟友会西興部部会 中原慎一 部会長
「シカの骨が入っていて匂いで寄ってきて、いまくいけば(クマが)入る。扉に手を入れて中の骨を引っ張ると扉が落ちる。」

中原さんが、クマの通り道とにらむこの場所に箱わなをしかけたのは3年ほど前。
これまでに8頭のクマを捕獲しましたが、今年は1頭もかかりません。

猟友会西興部部会 中原慎一 部会長
「クマがだんだんずるくなっている」

このクマは、1週間以上姿を現したものの捕獲には至りませんでした。

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猟友会西興部部会 中原慎一 部会長
「いろいろと餌を入れ替えたり魚などを入れないとだめかと思う。クマも学習している。こっちも勉強しているがうまくいかない」

取材中にも…。

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村の中心部近く国道沿いでのクマの目撃情報が寄せられたのです。

急いで現場に向かいましたが、先に到着した職員によるとクマは、既に山の中へ戻っていました。

人の包囲網をすり抜ける「賢いクマ」。

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猟友会西興部部会 中原慎一 部会長
「50センチくらい硬いところを掘って、(クマが)下をくぐって出入りした」

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デントコーン畑の手前には、高さ30センチの電気柵があります。
警戒したクマは、地面を掘り電気柵の下をくぐって畑に侵入したのです。

畑のデントコーンは全て食い荒らされたということです。
西興部村のデントコーン畑の食害は2024年、約1900万円にのぼっています。

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猟友会西興部部会 中原慎一 部会長
「親の行動を見ているので警戒心が強い。なかなか、わなにも入りづらい。(穴の掘り方も?)見ているのである程度大きくなったら穴も掘ると思う。いろいろ体験しているのでずるくなる。わなでも銃でも獲りづらくなる」

中原さんは、箱わなと同時に猟銃での駆除も行なっていますが、一筋縄ではいきません。

5月にクマが出没した林道は、500メートル先に国道があり安全が確保できないので発砲できませんでした。

猟友会西興部部会 中原慎一 部会長
「ライフル銃の弾は3000~4000m飛ぶ。何かあると大変なので撃てない」

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西興部村は、今後、デントコーン畑を中心に電気柵を今よりもさらに低い位置にし、被害の防止を試みることにしています。

人間とクマの知恵比べに終わりはありません。