南アフリカ“差別撤廃”にもサッカーが…刑務所の“サッカーリーグ”から国作りへ

南アフリカのケープタウン沖合に浮かぶロベン島。ここに、のべ数千人の政治犯が送り込まれた刑務所が、かつてありました。のちに大統領となるネルソン・マンデラ氏も18年間に渡り、ここに収監されました。

過酷な獄中生活を強いられた収容者が、生きる希望を見いだしたのは、刑務所内で設立を許された「サッカーリーグ」でした。

元収容者 ルラミレ・ゾゾさん(2010年撮影)
「サッカーは私たちに希望を与えました。“いつか自由になるんだ”とスポーツを通じて団結することも学びました」

そのサッカーリーグのルールづくりの模範とされたのが、刑務所の図書室に偶然あったFIFAのルールブック。

公平かつ不正を許さず、民主的運営を定めたFIFAの規約。それを模範として学び、リーグを運営した収容者の人々は、解放後、新生南アフリカの国作りに携わるなど、国家の礎を築いたのです。

黒人初の大統領となったマンデラ氏は、サッカーというスポーツが持つ「力」をこう訴えました。

マンデラ氏の演説(2000年5月)
「スポーツには世界を変える力がある。人々を鼓舞する力がある。他の何ものにもできないかたちで、人々を結びつける力がある。絶望しかなかった場所に、希望を生み出す力がある」