批判相次ぐ背景に監督選出方法への不信感

出水キャスター:
行き過ぎた批判につながっている理由として、「チームの状況」もあったようです。

今回の韓国代表は、ソン・フンミン選手(ロサンゼルスFC)や、キム・ミンジェ選手(FCバイエルン・ミュンヘン)といった、海外のチームでプレーをしている、非常に有能な選手たちを擁した、スター揃いの「黄金世代」と言われているようなチームだったので、国民の皆さんの期待も高かったようです。

その、チームの指揮を執ったのが、洪明甫(ホン・ミョンボ)監督です。

過去にも、2014年のワールドカップブラジル大会で監督を務めたのですが、この時の結果は、グループリーグ最下位で敗退しています。

韓国では、「なぜ、すでに実力が検証された人が、再び国の代表監督になれるのか」という強い疑念がありました 。

ホン監督が、再び代表監督に登用されたことに、韓国国民の怒りが噴出したと捉えていいのでしょうか。

TBS報道局 外信部 中道秀宜 ソウル支局長:
この監督が選ばれたプロセスの不透明さこそが、怒りの本質なのです。

韓国サッカー協会のトップの鄭夢奎(チョン・モンギュ)会長と、ホン監督は、ともに名門・高麗大学の先輩後輩です。

つまり、代表監督は“コネ”で選ばれたのではないかという見立てがあるのです。現地メディアは、これを「高麗大学カルテル」などと激しく批判しています。

実際、ホン監督が就任した2024年にもこの論争が大問題になり、国会で国政監査が行われました。その結果、選考ルールや、手続きが事実上、“形骸化”していたという結論が出ています。

公明正大な競争ではなく、幹部たちの密室で選ばれた派閥人事、つまり“コネ”だったのではないかという不信感が、2024年から韓国でずっとくすぶっていたのです。

それが今回のワールドカップで惨敗となったことで、韓国国民の怒りが一気に大爆発したということです。