高市政権の「積極財政」が円安に拍車か
約39年を経て、再び「1ドル=162円台」の水準となった日本。しかし、取り巻く環境は大きく様変わりしています。

ロシアのウクライナ侵攻を発端に、急激なインフレに見舞われた世界各国。物価抑制のため利上げを行ったアメリカとの金利差が、歴史的な円安基調の引き金となりました。
その後も中東情勢の悪化など、円売りの材料が尽きない中、拍車をかけているのが、高市総理が掲げる“積極財政”です。

高市総理(6月30日・経済財政諮問会議)
「日本と日本人の底力を生かし、総合的な国力を徹底的に強くしていく。これが高市内閣の使命です」

6月30日に発表された高市政権初の「骨太の方針」の原案。2027年度を「積極財政の元年」と位置づけ、17の戦略分野に官民で370兆円超を投資する方針を示しました。
ただ、どの程度財源が確保できるかは不透明なまま。さらに、市場が警戒を強めたのが文書に記されたこの一言。
「日本銀行には(中略)適切な金融政策運営を行うことを期待する」
これが日銀への利上げへの“事実上のけん制”だと受け止められ、一時1ドル=162円80銭台まで円が売られました。
円安はどこまで進むのか。専門家は、高市政権の“日銀に対する姿勢”が問題だと訴えます。

ふくおかFG 佐々木融 チーフ・ストラテジスト
「日銀が利上げを行うことに対して、あからさまに政治の方から反対があると、円安はもっと進んでいく。加えて『消費税減税もしっかりやる』『財政支出もどんどんします』と言うなら、あっという間に(1ドル=)170円ぐらいいくんじゃないか」
2026年4月末~5月にかけて、すでに11兆円を超える為替介入を行った政府・日銀。
片山財務大臣はさらなる介入の可能性をにじませていますが、専門家は「根本的な解決からほど遠い」と指摘します。

ふくおかFG 佐々木融 チーフ・ストラテジスト
「川が川上から川下に流れてるのを、手で押し止めようとしているようなもの。一時的に押し止めようとしても手を離したら流れちゃう。介入に頼るよりかは早く利上げをして、円の弱さを少しでも修正するということが必要だと思う」














