親子2代で大会最重量の巨漢選手に快勝――。体重無差別で日本一を争う全日本女子柔道選手権(4月、横浜武道館)で、57kg級の古賀ひより(25、パーク24)が3位に入賞した。父はバルセロナ五輪男子柔道71kg級(現73kg級)金メダリストの故・稔彦さん(2021年死去、53歳)。「平成の三四郎」と呼ばれた父も、1990年の男子全日本選手権で準優勝。父娘そろって、大舞台で重量級を打ち破り、「柔よく剛を制す」の神髄を披露して会場を沸かせた。

36選手が出場した今年の「皇后杯」で、女子体重別7階級の下から3番目に軽い階級になる古賀の登録体重は53kg。同じ57kg級で昨年準優勝した白金未桜(20、筑波大)もいたが、最軽量だった。それでも、試合は闘志満々。スピードと気迫で相手を攻めまくった。

初戦の2回戦で勢いに乗った。78kg級の相手を開始わずか47秒で送り襟絞めに仕留めて一本勝ち。好スタートを切ると、3回戦は60kgの相手に3ー0の旗判定で勝った。最大の見せ場となったのが準々決勝だ。78kg超級の元世界王者で今大会最重量である128kgの朝比奈沙羅(29、FUKUDEN&GRIP)に、ほとんど技をかけさせない。軽快な動きで先手、先手で攻め、主審、副審計3人の判定の旗は、文句なく全て古賀にあがった。

体重差が2倍以上ある相手と距離を取るために、古賀は片手で組んだところから懐に飛び込んで背負い投げ、反対の左の袖釣り込み腰を仕掛ける。上から持たれると、今度は相手の足をつかんだ。そこから足取り、小内巻き込みなどへ変化する。有効以上のポイントは奪えなかったものの、5分間、動きっぱなしで勝利を得た。

優勝した63kg級の渡邉聖子(26、警視庁)に準決勝で敗れたあと、報道陣に囲まれた。

「優勝を目指していたので悔しい。でも、自分が持っているものは出せたかな、と思います。旗判定の試合なので、先に先にと技を掛けようという気持ちが結果につながったと思う」