少年(当時16)がビデオ通話越しに見た暴行
裁判4日目に行われた少年(当時16)の証人尋問では、事件が起きた日の夜に内田被告と交わしたビデオ通話の内容が明かされました。
少年の証言によると、2024年4月18日に旭川市内で内田被告と合流し、内田被告から指示されて女子高校生との通話を代わり、暴力団の口調で「どう落とし前つけんの」などと脅すよう頼まれたといいます。
その後、内田被告らは女子高校生を連れて留萌市から旭川市へ向かいましたが、少年は関わりたくなかったことや、門限などの理由から、途中で自宅へ送り届けられ、帰宅しました。
自宅に帰った少年は、状況が心配になり、内田被告にLINEで通話をかけたところ、すぐにビデオ通話に切り替えられました。
画面に最初に映し出されたのは、神居大橋の上で、受刑者の女(当時19)が仰向けになった女子高校生に対して馬乗りになっている状態でした。受刑者の女は、両手や片手で女子高校生の首を絞めたり、顔を複数回殴るなどの暴力を振るっていたと証言しました。その際、女子高校生の両手首は上に挙げられた「万歳のような形」でつかまれており、女子高校生は泣きながら「すみません」と謝り続けていたといいます。
神居大橋には照明がありませんでしたが、スマートフォンのライトと思われる明かりがついていたため、少年は様子を確認することができました。受刑者の女は、これまでに聞いたことのない口調で「こっちは人生かかってるんだよ」と怒鳴っていたと証言しました。少年が内田被告になぜこのようなことをしているのか尋ねると、内田被告は怒った感じで「女子高校生がコンビニで暴れたから」と答えたといいます。
少年は、あまりの暴行の激しさに見ていられなくなり、いったんスマートフォンの画面をベッドの上に伏せました。しかし、通話を切ってしまうと女子高校生への暴行がさらにエスカレートするのではないかと恐れ、スピーカーモードにしたまま通話自体はつなぎ続けました。
再び心配になって画面を見たとき、女子高校生は地面の上に足を伸ばして、少年から見て背中が映るように座っていました。そこへ内田被告が女子高校生の髪の毛を引っ張り、後ろから腰のあたりを右足で蹴るのが見えました。蹴られた場所は赤くなっており、振動で動いていたといいます。内田被告は、弱って体に力が入らなくなっている女子高校生に対し、バカにするような言い方で「死んだふりをしている」と言い放ちました。
その後、少年(当時16)は再び画面を見るのをやめましたが、スピーカーからは内田被告が怒鳴る声で「落ちろ」「死ねや」という言葉が複数回聞こえてきました。少年が3回目に画面を確認した際、全裸の女子高校生は橋の手すり(欄干)の上に、体は内側を向いた状態で座っていました。女子高校生はこの時も泣いており、自身が写真をばらまいたことに対して「すみません」と何度も謝罪していました。
その後、画面はスマートフォンのライトが消えたのかはわからないものの、暗くなりましたが、音声は続いていました。暗くなってから少しして、内田被告の「早く行こう」という声と、立ち去る足音が聞こえ、続いて車のドアが閉まる「ダン、バン」という音が響きました。画面が暗くなってから内田被告らが立ち去るまでの間、女子高校生の「キャー」という悲鳴や、何かが落ちるような音は一切聞こえなかったと少年は証言しています。
少年が「どうするんですか」と尋ねると、内田被告は「女子高校生の親が来るから」と答え、通話は終了しました。事件後、少年は内田被告から「女子高校生の親が来て、話し合いで終わった」と聞かされていましたが、逮捕後に警察から「女子高校生が見つかっていない」と告げられ、内田被告の話が嘘だったと気づき、翌日の調べから真実を話すようになったと語りました。














