日米外務・防衛閣僚協議「2+2」が開かれ、アメリカから日本の「防衛力強化の方針」に強い支持が表明されました。背景にあるのは中国の存在で、アメリカの研究所が行った台湾有事シミュレーションでは“日本にも甚大な被害が出る”と指摘されています。

■日米「防衛力強化」で連携 沖縄に新たな部隊創設も

鹿児島県・西之表市の馬毛島ではじまった自衛隊基地の建設工事。

記者
「防衛省の職員と作業員が歩いて島の中央部に向かっています。計画浮上から16年、基地の工事がきょう始まります」

自衛隊基地整備とアメリカ軍の訓練移転に向け、滑走路や桟橋などの整備を順次、進める計画です。

海洋進出を強める中国を念頭に、南西地域の防衛力強化を進める日米両政府。

ワシントンでは外務・防衛担当の閣僚協議「2+2」が開かれました。日本が安保関連の3文書を改定して以降初めてで、日本は反撃能力の保有など防衛力強化の方針を説明しました。

アメリカ オースティン国防長官 
「我々は反撃能力を獲得するという日本の決断を強く支持しました」

浜田靖一 防衛大臣
「日本の防衛力の抜本的強化を踏まえた同盟の役割、任務分担を実現していく必要性で一致しました」

また、アメリカ軍の新たな戦略も明らかに・・・

アメリカ オースティン国防長官
「2025年までにMLR(海兵沿岸連隊)へと改編することにしました」

アメリカ側は沖縄に駐留する海兵隊を2025年までに改編し、『海兵沿岸連隊』を創設すると表明しました。規模は2000人程度で、小規模な部隊を離島に分散して展開する機動力の高さが特長です。

新たな部隊の創設を日米がこのタイミングで確認したことについて、専門家は・・・

沖縄国際大学 野添文彬准教授
「日本の防衛力の増強というタイミングで(新部隊創設の)発表がなされたということは、海兵隊と陸上自衛隊との連携が、沖縄において、より活発化していくということを示唆している」

また、沖縄県の玉城知事は・・・

沖縄県 玉城デニー知事
「改編により、これ以上の基地負担が生じることがあってはならない。情報収集を図り、改編が県に及ぼす影響を見極める必要がある」