情状酌量の余地をことごとく退けた判決

2026年5月29日、判決。
静岡地裁浜松支部の來司直美裁判長は、次のように断じた。
「体格差のある当時3歳の実子に対して、一方的に、その腕をつかみ、身体の重要部分である腹部を拳で2回殴る暴行を加えた暴行態様は危険」
男に求刑通り、懲役7年の有罪判決を言い渡した。
量刑の理由について、裁判長は弁護側が主張した情状酌量の余地をことごとく退けた。
「ストレスを抱えることとなった主な原因は、今後の見通しを持たずに勤務先を退職した自らの行動が招いたもの」とした上で、周囲に相談や援助を依頼できる環境にもあったことから、「有利に考慮することはほとんどできない」と指摘。
また、男が自身の親から受けた暴力や当時の精神状態についても、「本件以前から(男の子に)暴行後、謝罪するなど許されないことは理解していた」として、犯行に与えた影響は小さいと結論づけた。
その上で、おむつ交換時の粗相への腹立ちという動機を「短絡的かつ身勝手」とし、犯行後も「約3時間にわたり通報せず、階段から落ちたと虚偽の説明をして自己保身を図った」点を不利な事情として重く突きつけた。
男は、判決をまっすぐ前を向いて聞いていた。














