埼玉県の小児医療センターで、抗がん剤注射を受けた患者が神経症状を発症し1人が死亡した問題で、事故調査委員会が報告書を公表し、「調剤時に混入した可能性を否定できない」としました。

この問題は、埼玉県立小児医療センターで去年、白血病の患者に対し髄腔内へ抗がん剤を注射したところ、患者5人が歩けなくなるなどの神経症状を発症し、このうち10代の男性が死亡しました。

また、3人の髄液からは、本来、この注射では検出されるはずのない薬液「ビンクリスチン」が検出され、重篤な神経症状を引き起こした可能性が高いとみられています。

外部の有識者らによる医療事故調査委員会がきょう、報告書を公表し、ビンクリスチン混入の原因特定は困難としたうえで、無菌調製室での調剤工程で、注射液とビンクリスチンが同じ空間にあったと指摘。こうしたことから、「調剤時に混入した可能性を否定できない」などとしました。

事故調査委員会は、薬を調剤する際に別の薬液の混入を防ぐ対策が不十分だったとして、▼調剤室に監視カメラを設置したり、▼薬剤師2人によるダブルチェック態勢を導入するなど再発防止策を提言しました。