新型コロナの感染拡大で、大分県内の病床使用率は高い水準が続いています。日々増加する患者に人手不足。深刻な問題に直面している医療現場を取材しました。

大分市の大分三愛メディカルセンター。午前8時半から始まる発熱外来の予約で電話は鳴り止まず、職員は休む間もなく対応に追われていました。新型コロナの第8波に入り医療現場はひっ迫した状況が続いています。

コロナ病棟は患者のほとんどが75歳以上で、用意されている17床は満床の状態。これ以上ベッドを増やせないのには理由があります。

(大分三愛メディカルセンター・三ヶ尻明美看護部長)「マンパワーの問題がある。きょうも看護部が14人、濃厚接触者や家庭内感染などで休んでいるが、受け入れられる分はできるだけ受け入れている状況」

診療体制を維持するため、この病院ではある取り組みを行っています。ミーティングに臨んでいるのは各部署から集められた感染制御チーム。感染した職員の状況を日々横断的に共有し、稼働人員から対応可能な受け入れ枠の捻出に努めています。

(三ヶ尻明美看護部長)「現状とのギャップで看護師も医師もジレンマを抱えている。困っている患者に手を差し伸べて、できることを努力していきたい」

年が明けても終息の兆しがみられない感染の拡大は、通常の医療提供体制まで脅かしつつあります。