不動産価格の高騰で「ペアローン」が第一選択肢に

ーー不動産価格が高騰するなかで、夫婦でペアローンを選ぶ方も多いのでは

東京で家を買う方は、ペアローンがもはやデフォルトになっていると感じています。別の言い方をすると、東京で家を買う=“夫婦2人で営む不動産事業”のような性格を帯びてきています。
賃金の伸びを超えるペースで不動産価格が上昇していますから、そのギャップを埋める手段として、ペアローンが第1の選択肢として浮上してくるのは自然な流れだと思います。

日銀の利上げ局面で不動産価格の行方は——

ーー住宅価格の今後の見通しは

不動産価格は二極化していく可能性があると見ています。
今後じわじわと金利が上がっていくとすれば、不動産市場にとっては冷や水を浴びせる効果があります。金利が上がるほど住宅ローンを借りにくくなるため、高額物件は買いにくくなり、上値が抑制される方向に働きます。

一方で、しっかりとした賃金上昇が続く企業にお勤めの方が購入するような物件・エリアは、金利上昇に負けずに価格を維持、あるいはもう一段階上がる可能性も十分考えられます。

日本全体では人口減少と都市集中という大きなトレンドがあります。人口の動きと金利上昇の掛け算で、不動産価格の二極化はより鮮明になっていくのではないかと思っています。

ーーそれぞれどのような価格帯の物件を想定していますか?

上値が抑制される可能性のある物件は、世帯年収で600〜700万円の一般的なご家庭が年収倍率6〜7倍で購入するような、4,000〜5,000万円程度の物件です。
一方、金利負けしない可能性があるのは1億円前後の物件です。東京で言えば、日本橋、湾岸エリア、品川近辺といった再開発が進み、交通の利便性も高い場所は、もう一段上がる可能性も十分あります。

ーーその二極化は、賃貸価格にも波及する?

家賃も同じ動きをすると見ています。基本的に家賃の動きと不動産価格はリンクしています。あるエリアで賃料が上がれば、そのエリアで売り出す売主も強気の値段を設定する。賃貸でそれだけ払うなら物件価格も高くして当然、という需給のバランスが働くからです。逆に家賃が下がっているエリアでは、売主も弱気の値付けをせざるを得ない。下落方向に向かっていく可能性が出てきます。